“映像化不可能”と言われ続けてきた綾辻行人氏の傑作ミステリー「十角館の殺人」、大スケールの傑作長編「時計館の殺人」、これらの本格ミステリー作品を実写映像化してきたHuluは、このたび新たに「ミステリーシネマ」と銘打ち、1話完結型の本格ミステリーを実写映像化する。 第1弾は、日本ミステリー史に名を刻む有栖川有栖氏、法月綸太郎氏、麻耶雄嵩氏の人気短篇小説3作の実写化だ。4月17日から毎週1作品ずつ、3週連続で独占配信する。 4月17日から独占配信されるのは、Huluオリジナル「スイス時計の謎」。原作は、2006年刊行の有栖川氏「スイス時計の謎」(講談社文庫)に収録された表題作。臨床犯罪学者・火村英生とミステリー作家・有栖川有栖の名コンビが難事件を解決する「火村英生シリーズ」から、屈指の名作短編がついに映像化される。 有栖の高校時代の同級生たちが2年に一度開催していた“同窓会(リユニオン)”の当日、メンバーの1人が殺害される。事情聴取に呼ばれた同窓会メンバー全員が、おそろいのスイス時計をしていることに気が付いた火村。「リユニオンの時には、いつもこれをして集まることにしているんです」──しかし、被害者は腕時計をしていなかった。たったそれだけの手がかりをもとに、火村は緻密かつ完璧な論理で犯人をあぶり出す。 続いて4月24日から独占配信されるのは、Huluオリジナル「リターン・ザ・ギフト」。原作は、1999年に発表され、17年刊行の法月氏「名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇」(講談社文庫)にも収録されている「リターン・ザ・ギフト」。小説家・法月綸太郎が、父・法月貞雄(警視)が持ち込む厄介な事件を名推理で解決に導く、同名作家法月綸太郎の有名推理小説シリーズから、“交換殺人”をテーマにした話題の一作を実写映像化。 神楽坂のマンションで、ホステスが襲われる事件が起きた。殺人未遂の現行犯で逮捕された男は、調べに対し、「居酒屋で出会ったある男に脅され、犯行に及んだ」と供述。ところが、事件の10日前、逮捕された男の妻は何者かに殺害されていたのだった。浮かび上がるもう一つの事件、真相を追う綸太郎の推理がさえわたる。 そして、5月1日から独占配信されるのは、Huluオリジナル「メルカトル・ナイト」。原作は、原作は、23年刊行の麻耶氏の「メルカトル悪人狩り」(講談社文庫)に収録された「メルカトル・ナイト」。タキシードにシルクハット、傲岸不遜(ごうがんふそん)な“銘探偵”・メルカトルが予測不能な推理劇で読者を翻弄(ほんんろう)する「メルカトル鮎シリーズ」から、謎解きの快感と価値観を揺さぶる毒、メルカトルの魅力が詰まった人気作を実写映像化。 ある日、メルカトルと助手兼作家・美袋のもとに舞い込んだのは、「仕事場のホテルにトランプが毎日届く、命を狙われているかもしれない」という、人気女性作家から怪しげな相談。ダイヤのKから始まったカードは日に日にカウントダウンしており、3日後が犯行のXデーと推測。予告当日、2人が護衛のために向かったリゾートホテルで、不気味な一夜が始まる──。 実写化決定にあたり、3人の原作者からコメントが到着。 有栖川氏は「『スイス時計の謎』は、論理によって犯人を1人に絞り込むことに徹した本格ミステリです。犯人は容疑者たちの中にいるので、『まさか、その人が!』というサプライズはなく、派手な動きもない物語ですが、思いがけない推理を楽しんでいただけるのではないでしょうか」とコメント。 法月氏は「図書館シリーズの実写化は、作者としても願ったりかなったりです。小説だと綸太郎と法月警視のディスカッションだけで話を進められますが、ドラマの場合はどうしても画面に華がないというか、頭でっかちになりがちで……。司書の沢田穂波が謎解きの鍵を握る『リターン・ザ・ギフト』なら、そんな心配は無用でしょう」、麻耶氏は「メルカトル鮎の映像化は初めてなので、どのように描かれるのか楽しみです。唯我独尊な彼の雰囲気を、嫌われない程度に押し出してほしいですね。あとタキシードにシルクハットという姿で街を闊歩する姿は、活字でも浮いていましたが、実写だとどうなるのかとても気になります」と期待のコメントを寄せている。 いずれも個性豊かな“名バディ”が活躍する人気シリーズの3作品。果たしてどんなキャストたちが物語を彩っていくのか、続報を待ちたい。 【コンテンツ情報】 Huluオリジナル「スイス時計の謎」 Hulu 4月17日から独占配信 Huluオリジナル「リターン・ザ・ギフト」 Hulu 4月24日から独占配信 Huluオリジナル「メルカトル・ナイト」 Hulu 5月1日から独占配信