【大分】「私は警視庁の警察官」8千万円の詐欺被害

「私は警視庁の警察官」そう名乗る人物に現金をだまし取られる詐欺事件が大分県内で相次いでいます。 この数日で新たに判明した被害額は合わせて8000万円あまりに上っています。 警察によりますと10月4日から6日までに6件の特殊詐欺事件が確認されました。 すべて警視庁の警察官を名乗る人物から電話が掛かり「あなたの紙幣の番号を調べる必要がある」などと言われて、指定された場所に現金を置かせるという同じ手口でした。 被害にあったのは大分市内の60代から90代の女性6人で、被害総額はあわせて8070万円に上っています。 大分県内では2024年に入って6日までに、いわゆるオレオレ詐欺事件が32件確認されていてそのうち26件が警察官を名乗る手口です。 大分県警は「非常事態ととらえている」として今回の6件の関連性を調べるとともに注意を呼び掛けています。 短い期間にほぼ同じ手口の詐欺事件が相次ぎました。 その手口を見ていきます。 大分市に住む80代の女性は9月上旬自宅の電話に自動音声の電話がかかってきました。 そのあと警視庁の警察官を名乗る男の電話につながり「暴力団を捕まえたところあなたの口座にお金を振り込んでいることが判明した。紙幣番号を調べる必要ある警察の捜査なので誰にも話さないこと。お金を取りに行くので自宅の敷地内に置いてください」と言われ、指定通りに現金1550万円を置いたところ現金がなくなっていたということです。 また別の80代女性は、8月ごろ同じく警察官を名乗る男から「逮捕した犯人があなたの携帯電話を使っている口座を調べる必要があるので口座を空にしてほしい。1日50万円ずつ引き出すように」と言われます。 50万円は1日にATMで引き出せる限度額で、この女性も2回に分けて合計1420万円を犯人から指定された場所に置いています。 このように警察官を名乗る詐欺が相次いでいますが、詐欺を見分けるポイントがあります。 1つ目は、「+」から始まる国際電話からの着信です。 国際電話を使った詐欺が起こっていることから、電話のディスプレイに番号が表示される設定にすることをオススメします。 2つ目は、警察官を名乗る詐欺の場合SNSやビデオ通話で警察手帳や逮捕状を出すことがあるそうです。 本物の警察はこのようなことはしないということです。 3つ目は、今回確認された6件とも自宅敷地内や公園、神社などに現金を置くように指示されています。 外に現金を置くように指示されたら怪しいと疑ってください。 大分県警は「警察や検察が現金を預かったり確認することはない。行動する前に家族や近くの交番などに相談してほしい」と呼び掛けています。

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