【裁判詳報】「紀州のドン・ファン」元妻は2審も無罪 “疑わしきは罰せず” 野﨑さんの死から8年「致死量を超える覚醒剤を摂取させること容易ではない」1審判決を支持 大阪高裁【中継】

■須藤早貴被告(30) 2審も『無罪』 「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家男性の死亡をめぐる裁判。2審も元妻に無罪を言い渡しました。 再び無罪判決を言い渡された瞬間、須藤早貴被告(30)は、表情を変えることはありませんでした。 和歌山県田辺市の資産家だった野﨑幸助さん(死亡当時77歳)。奔放な女性遍歴から「紀州のドン・ファン」の異名で知られました。 野﨑さんが亡くなる3か月前に結婚したのが、50歳以上歳の離れた須藤被告でした。 しかし、2018年5月、野﨑さんは突如死亡。死因は、覚醒剤を多量に摂取したことによる急性覚醒剤中毒でした。 ■「直接的な証拠なし」も状況証拠から逮捕 事件の3年後、警察は須藤被告を逮捕。直接的な証拠がない中、須藤被告が覚醒剤の密売人と接触していたことなど状況証拠から、殺害した疑いがあると判断したのです。 1審で須藤被告は全面的に無罪を主張。密売人との接触について「野﨑さんから覚醒剤の購入を頼まれたため」と説明しました。 「“(性的な満足を得られず)ダメだから覚醒剤を買ってきてくれませんか?”と言われました。“お金くれたらいいよ”と冗談で言ったら、(野﨑さんが)20万円を渡してきました」 ■1審「自らが覚醒剤を入手・使用し、誤って過剰摂取した可能性がないとは言い切れない」 密売人から受け取った物を渡した後の野﨑さんの反応については。 「“あれは使いもんにならん、偽物や”“もうお前には頼まん”と言われました」 1審判決で和歌山地裁は、須藤被告の説明は信用できないとしながらも、密売人が被告に渡した物が本物の覚醒剤ではなく氷砂糖だった可能性を認定。 さらに野﨑さん本人が死亡前、知人女性に、「覚醒剤やってるで」と電話していた点などを踏まえ、「野﨑さん自らが覚醒剤を入手・使用し、誤って過剰摂取した可能性がないとは言い切れない」と判断。須藤被告に無罪を言い渡しました。 ■2審「致死量を超える覚醒剤を摂取させることは不可能ではないものの容易ではない」1審判決を支持 検察側が控訴し、裁判の舞台は2審に移っていましたが、23日の判決で大阪高裁は「野﨑さんに不審感や違和感を持たれることなく致死量を超える覚醒剤を摂取させることは不可能ではないものの容易ではない。野﨑さんが覚醒剤を入手することがまったく考え難い状況でもなかった」などとして、1審判決を支持。検察側の控訴を退けました。

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