娘を殺した受刑者を再々提訴 「賠償金0円」生きる力も金も奪われた家族を襲う10年の時効【諫早女児殺害事件・前編】

長崎県諫早市で小学1年生の女の子が、下校途中に連れ去られ殺害された事件からことしで25年。 無期懲役で服役している男に対し、遺族が約7000万円の損害賠償を求める「3回目」の訴えを起こしました。過去2回、いずれも賠償を命じる判決が出ているにもかかわらず、これまでに支払われた金額は「0円」。 ※この記事は2025年度に配信し、大きな反響が寄せられた記事です。日本の司法が抱える不条理を追ったルポルタージュを、年度末にあたって再掲載します。 ■7歳の娘は「山の中」で見つかった 遺族(父親)・川原冨由紀さん: 「もう、25年になりますか……。自分では時が止まったままで分からないんです。ただ、吉岡(受刑者)からは一度も、何の連絡もない。親も、最初は『一生かけて償います』と言われたけどそれっきり。今はどこに住んでるかも分からない」 【判決要旨より】 『本件は、被告人がわいせつの目的で、下校途中の女児を欺罔(きもう)して自己の車に誘い入れた上、人けのない山林内まで連れ去って被害者を誘拐し、それらの犯行の発覚を防ぐため、被害者の背後から首に腕を回してつり下げるなどして窒息させて殺害し、その死体を山林内に投棄して遺棄した』 ■逮捕されたのは23歳の男 下校時刻を狙った犯行 2001年10月12日、長崎県諫早市。当時小学1年生だった川原和未子(なみこ)さんは、行方不明になってから2日後、自宅から10キロ離れた山奥で遺体で見つかりました。逮捕されたのは吉岡達夫受刑者、当時23歳。命を奪われてから、今年で25年がたちます。 小学生児童の下校時刻を見計らい付近を徘徊、さらにアイマスク、トイレ用マット、首を絞めた布製スーツカバーを事前に購入して及んだ計画的な犯行でした。 2002年に殺人などの罪で無期懲役が確定した吉岡達夫受刑者に対し、遺族は2003年以降、損害賠償を求めてきました。約7千万円の支払いを命じる判決が確定しましたが賠償金は1円も支払われていません。

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