反捕鯨活動家ワトソン容疑者の団体の船、南極でノルウェーのオキアミ漁船に体当たり

【AFP=時事】日本が逮捕状を出している反捕鯨活動家、ポール・ワトソン容疑者が設立した団体が運航する船舶が3月31日、南極沖でノルウェーのオキアミ漁船に対して故意に衝角(しょうかく)をぶつけた。両者が2日に発表した。ノルウェーの漁船は損傷を負ったが、航行を継続できたという。 問題の団体は、海洋保護慈善団体「キャプテン・ポール・ワトソン財団(CPWF)」と反捕鯨団体「シー・シェパード・フランス」。 ワトソン容疑者は、オキアミ漁船がザトウクジラやナガスクジラ、ペンギン、アザラシ、海鳥などの餌場を枯渇させていると主張し、この行為を正当化した。 オキアミ漁船を所有するアーケル・クリル社は声明で、3月31日にポール・ワトソン財団とシー・シェパード・フランスが運航するバンデロ号が、「アーケル・クリル社の漁船『アンタークティック・シー号』に対して故意に衝角をぶつけた」と主張。 「ぶつけられた場所はディーゼル燃料(軽油)タンクの真上だった。アンタークティック・シー号は、最寄りの港や救助可能拠点から何日もかかる場所で操業してた。乗組員にけがはなかったが、わずかなミスが命取りとなるこの海域で、乗組員は危険にさらされた」と付け加えた。 同社は、もし漁船が大きな損傷を受けていれば、嵐が迫っていたため乗組員だけでなく(漁船からの燃料流出などで)環境も危険にさらされていただろうと述べ、「国際水域で船舶に衝角をぶつけるのは犯罪行為だ」として、法的措置を取る意向を表明した。 アーケル・クリル社のウェビョルン・バルスタッド最高経営責任者(CEO)は。「これは、対話ではなく対立を招くような状況を作り出す偽情報に基づいたキャンペーンの直接的な結果だ」と述べた。 これに対しワトソン容疑者は声明で、衝角をぶつけた事実を認め、南極でのオキアミトロール漁の中止を要求。 「アーケル・クリル社は、飢えたクジラやペンギンを苦しめているにもかかわらず、罪のない被害者のふりをしようとしている」と述べた。 「(漁船は)塗装がはがれただけなのに、南極海の脆弱(ぜいじゃく)なエコシステムをこれ以上損なうのををやめるよう求める私たちのメッセージに対し、彼らはまるでおびえたドラマのヒロインのように過剰反応している」と付け加えた。 「エコサイド(環境破壊、生態系破壊)はテロ行為だ。私たちはこの貪欲(どんよく)な産業企業の強欲から海の生命を守るため、非暴力的な戦術でエコテロリズムに反対する」と付け加えた。 これに対しアーケル・クリル社は、ワトソン容疑者の団体の主張は「いかなる科学的根拠にも裏付けられていない」と反論し、同社は南極漁業を管轄する南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)の監督下で活動していると述べた。 リアリティー番組「ホエール・ウォーズ」に出演したワトソン容疑者は、注目を集めることに長けており、船舶への衝角攻撃(体当たり)や音響兵器、放水銃、悪臭爆弾などを使用する「直接行動」戦術で悪名高い。【翻訳編集】 AFPBB News

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