京都・南丹市で安達結希さん(11)が遺体で見つかった事件で、父親である安達優季容疑者(37)が逮捕され、事件は新たな局面に入っている。 4月16日未明、安達容疑者は死体遺棄の疑いで逮捕された。捜査関係者によると、逮捕前の任意の取り調べの段階から「事件への関与」をほのめかす供述をしていたといい、今後の捜査の進展が注目される。 元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は「当初から謎が多い事件」と語り、京都府警は地道な捜査をしてきたとして「筋道を立てて不自然なところの証拠を得て真相究明して、3週間ちょっとで逮捕に至ったというのは早かった」と見る。 経緯については「父親の通報から結希さんがいなくなった、そこから捜査スタート」として「スタートの段階で110番が早かった。普通、自分の子どもがいなくなったら、まずは探す、みんなに聞く、夕方になってやっと110番かけるのが通常だが、110番が非常に早い。そして現場には存在していない、そこからスタートしていると思う。だからいろいろな証拠を重ねる。今回はリュックを捨てる、靴を遺留、遺体がある。各現場に絶対証拠が残る。逆に事故を装って捜査をかく乱したつもりでいるけれども、リュックの現場、靴の現場、遺体の現場というのは証拠が残る」と説明。 また、「今はスマホの位置情報を出す。スマホは微弱電波が出ている。地上に電波を受けるアンテナがいっぱいある。警察は検証許可状という裁判官からの令状がいるが、それに基づいて電話の会社に令状を持って行って、いま現在の位置情報とか過去の位置情報もわかる。何月何日何時ごろ、この携帯電話がどこにあったか。ピンポイントではないが、アンテナから拾ってエリアが判明する。今回も遺留現場から容疑者とされる父親が持っている携帯が、その周辺にあった。その辺りを探したら遺体も発見、靴も発見という結果になった」と語った。 警察が早い段階で父親をマークしていた可能性については「約3週間で逮捕に至っている。私も自宅周辺を聞き込みしたが、警察が発表する前、行方不明になったその日の翌日には公衆トイレ、あの辺りをずっと私服の刑事が探している。一般人はいない。当初から事件性を見て捜査をスタートしていただろう」と推測した。 遺体は容疑者によって移動させられたとみられているが、「証拠収集をするなかで、段々と容疑が濃厚になる。その段階で刑事は容疑者周辺を秘匿で張り込みして、行動を確認するのが原則。ところが証拠を収集する過程、これはまだ刑事は張り込みをしていない。私も現場に行くと、田舎で人通りも少ない。だから夜間に車で移動してリュックなり靴なり遺体を移動するというのは可能」と解説した。 遺体の遺棄方法については「遺体は3週間だったら腐敗も進んでくる。それをよっこいしょと、遺体自体を移動して遺棄するというのはなかなか考えられない。普通こういう事件については遺体に毛布を巻いたりとかブルーシートを巻くとか、なかには衣装ケースに入れて移動とか、スーツケースに入れるとか。車で移動してそのまま遺棄する」と説明。 続けて「今回遺体が発見されたときに、広報では落ち葉とかが付着していないと。それはやはり毛布かなにかで巻いていたからだと思う。警察は毛布うんぬん、ケースうんぬんと絶対に言わない。それは被疑者の自白によって毛布があったか、ケースがあったか使用したか、これが秘密の暴露。犯人しか知り得ない自供内容になるので、警察はそもそも巻いたとかケースとかは絶対に言っていない。多分服の状況からしたら汚れていない、これは巻いていた可能性は非常に高い」と語った。 「果たして一人でできるものなのか」という質問に対して、秋山氏は「警察は今の段階では死体遺棄罪で進めている。その死体遺棄罪については単独犯と見ている」と答えて「その根拠というのは、例えば被疑者が『俺が一人で遺棄しました』(と供述)、もう一つは現場のスマホの位置情報、これは容疑者の一台だけではない。やはり周りの関係者の2台、3台、4台を同じように位置情報を取る。しかしその現場には容疑者の携帯しかいなかった。こうなれば自白の裏付けから一人しか行っていない、というのが証明できる。今の段階では共犯はいない」と理由を説明した。 また、死因については「解剖をして、『死因が不詳』となっていた。不詳というのはよくある」として「死因が不明じゃないということは、例えば殺害する方法、首を絞めつけたという供述もある。じゃあいつどこでどういう形で、どういう締め方をしたか。被疑者の自白内容によって、今度は解剖した執刀医に聞く。『被疑者はこういう状況でやったと言ってます』と。『それだったら頚部圧迫で、頚部にこういう所見があるから矛盾がありませんよ』となったら、それを供述調書にする。それが大きな証拠になる」と死因は今後判明していくと語った。 捜査当局が取材に対して「差し控える」という回答が目立ったことについては「警察も定期的にマスコミの方に広報している。ただ『差し控える』というのは、公判維持も当然考えている。今の段階では被疑者しか知り得ない内容、これを広報してしまうと当然今後の捜査に差し支えがある。今後の捜査が必要な事項な部分だから、今の段階では表には出せない」と説明。 どの情報を公開するかの判断については「広報する警察官は決まっている」として「例えば本部だったら、今回は捜査一課が本部を構えている。本部だとナンバー2の次席。所轄の南丹警察署であれば副所長、ナンバー2。次席か副所長がやる。逮捕して以降は京都府警の捜査一課長が直接やっている。捜査一課長というのはこの事件の指揮官。だから指揮官の判断で、これは要捜査の段階だから言えない、だから差し控えるという状況」と推察した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)