中国脱出4回目…「支援要請」 韓国泰安沖で捕まった中国人活動家

今月25日、ゴムボートに乗った状態で泰安(テアン)沖で逮捕された中国人の董広平氏(68)は「(第3国へ行くために)助けを求めに来た」と供述した。また、当初の目的地は日本だったことが調査で判明した。 ◆董広平氏「当初の目的地は日本」 泰安海洋警察署などの捜査当局によると、董広平氏は小型ボート(全長3.3メートル、エンジン9.9馬力)を運転して密入国する途中、今月25日午後9時36分ごろ、泰安の西格列飛島(ソギョクリョルビド)北西側10海里(約18キロ)の海域で操業中だった漁船(泰安・安興港船籍、20トン)の通報により現場で検挙された。通報を受けた泰安海警は警備艇を急派して董広平氏を検挙し、26日午前3時ごろ警察署に移送した。 捜査当局によると、董広平氏は調査の過程で「密入国ではなく助けを求めるために中国を脱出した」という趣旨の供述をしたという。董広平氏の当初の目的地は日本だったが、ボートが故障したために大韓民国の泰安側に漂流してきたことが分かった。英紙ガーディアンは「董広平氏は今回の脱出過程で300キロ以上を移動し、発見当時はほぼ脱力状態だった」と報じた。 ◆董広平氏、カナダに追放か 海洋警察は董広平氏に対する取り調べを終えた後、検察に送致する方針で、その後、裁判を経て刑が確定すれば中国ではなく第三国へ出国させる可能性が高いと伝えられた。董広平氏は家族(娘)がいるカナダへの渡航を希望しているという。董広平氏は現在、出入国管理法違反の疑いで泰安海警に逮捕された状態だ。董広平氏は近く出入国管理所に移送される予定だ。董広平氏は韓国語を話せないため、通訳を介して意思疎通をしている。また公益ローファームが法律的支援を行っている。 ニューヨークタイムズなどによると、董広平氏は中国で警察官や軍人として勤務していたが、1989年の天安門事件に関する書簡に署名したという理由で1999年に警察を罷免された。その後、人権活動家として活動していたが、2014年の天安門追悼式典に出席した後に中国当局に拘束され、国家政権転覆扇動罪などで実刑判決を受けた。董広平氏は2015年に家族とタイに脱出し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から難民認定を受けたものの、タイ政府により中国に強制送還された。2019年には台湾に泳いで脱出を試み、2020年にはベトナムに逃亡して2年以上の潜伏生活を送ったが、また逮捕されて中国に引き渡された。 ◆権平氏も執行猶予後に米国行き 董広平氏と似た事例は過去にもあった。中国人権運動家の権平氏は2023年8月16日、中国山東半島から1800cc級ジェットスキーに乗って密入国しようとしたが、仁川(インチョン)沖で逮捕されて起訴された。権平氏は2016年、習近平国家主席を風刺する言葉が入った服を着て写真を撮影し、これをSNSに載せて拘禁された人物だ。権平氏は1審で執行猶予付きの判決を言い渡されて釈放され、その後、米国に送られた。海警の関係者は「権平氏の事例が参考になるだろう」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加