【記者の目】バレーボール男子日本代表の大麻所持 スポーツ界全体に暗い影落とす深刻な不祥事

バレーボール男子日本代表の佐藤駿一郎(26)が28日、麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。代表合宿中に起こった衝撃の事態を受け、日本バレーボール協会(JVA)は同日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で行う予定だった男子代表のキックオフ会見を中止し、急きょ「説明会」を実施。国分裕之専務らが経緯を説明し、謝罪した。 ◇ ◇ ◇ バレー界に大きな傷痕を残した。日本の長年の課題だったミドルブロッカーというポジションで、その中心を担う存在へ成長することが期待されていた佐藤。東北高3年時の18年に日本代表へ初選出されると、205センチの長身と気迫あふれるプレーを武器に、22年、25年の世界選手権メンバーにも名を連ねた。将来を嘱望される存在だっただけに、会見に出席した南部正司技術委員長は「大きな期待を持っていた。非常に残念」と無念さをにじませた。 今回の問題が及ぼす影響は、バレー界だけにとどまらない。トップアスリートとして社会的責任も求められる立場でありながら、薬物に対する認識の甘さは深刻。協会側も兆候は「把握できていなかった」としており、ガバナンスや管理体制の不備を指摘する声は避けられない。代表活動が本格始動するキックオフ会見前日に、複数の選手がパチンコ店に出入りしていた事実も発覚。日本代表としての自覚や危機管理意識の低さを露呈した形となった。 さらに、日本のトップアスリートを強化する国内最高峰のスポーツ施設に、大麻を持ち込んだ可能性もある。多くの子どもたちが憧れを抱く舞台を汚した事実は重い。スポーツ界全体に暗い影を落とす深刻な不祥事となった。【勝部晃多】

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