小池栄子 イメージ真逆の“グレー”な役で新境地「白でも黒でもない絶妙なラインを…」 クールな元刑事役

【インタビュー】女優の小池栄子(45)がフジテレビドラマ「さよならノワール」(火曜後9・00)で新境地を開いている。犯罪被害者支援室で犯罪被害者や遺族に寄り添う元刑事役。バラエティー番組で見せる明るいキャラクターとは180度異なるクールな女性を繊細かつ重厚な演技で体現している。スポニチのインタビューに応じ、作品の魅力や舞台裏を語った。(望月 清香) 持ち前の頭の回転の速さとサービス精神で記者の質問に笑いを交えながら答えた小池。これまでは自身のキャラクターに似た凛とした女性を演じることが多かったというが、今作で挑むのは過去の傷や孤独を抱えた元暴力団対策係の刑事。厳しさと温かさ、不器用さと優しさが同居した難しい役どころだ。「私は分かりやすい表現の方が得意で、そういう役柄を演じることが多かった。でも今回は黒でもない白でもないグレーっぽい雰囲気の女性。もやーっとしています。果たしてこれで合っているのだろうかと何度も監督や香那ちゃんに相談しました」。河毛俊作監督や北香那ら共演者とともに役を作り上げていった。 刑事ドラマでありながら、今作は犯人の逮捕が終着点ではない。犯人が逮捕されても決して簡単に癒えることのない心の傷に焦点を当て、事件によって日常が奪われた被害者や遺族のその後を描く。小池演じる元刑事と北演じる心理学者は目には見えない心の傷に寄り添う。「犯罪被害者支援室は当事者だけじゃなくて、その周りにいる人たちがこれ以上心の血を流さないように止血する仕事。正解がないし、自分の支援が正解だったかは時間が経たないと分からない。とても大変で責任のあるお仕事だと思いました」。 簡単に答えを出すことができない人間の複雑な感情に徹底的に向き合った。「白でも黒でもない良い意味で曖昧で絶妙なラインをずっとみんなで探りながら撮影していました。諦めたらそこで終わってしまうような作品。答えの出ないものを表現することは凄く難しかったです」と撮影を振り返る。 河毛監督は現場で何度も「分かりやすい表現はしたくない」と口にしていたという。「何か1つのきっかけでみんなの気持ちが1つになって同じ方向に走り出していく展開にはしたくないとおっしゃっていました。同じ正義を持っていても、人によって正義の方向が違かったりするじゃないですか。AさんにとってはBさんが怠け者に見えても、BさんにはBさんなりの正義がある。そういう矢印をいっぱい作りたかったんじゃないかな」と、演出の狙いを推察した。 王道の刑事ドラマとは一線を画す意欲作に確かな手応えを浮かべた小池。「犯罪被害者支援室という機関があることを1人でも多くの方に知っていただきたい。1人でも多くの方に伝わったら、ドラマをやった意味があると思っています」と力を込めた。

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