「ゾンビタバコ」などと呼ばれる指定薬物のエトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の罪に問われて有罪判決を受けた元広島の羽月隆太郎氏(26)が28日、SNSで動画を生配信し、思いを語った。 スーツ姿に髪も黒く染めて登場した羽月氏は「私の行いにより野球関係者の皆様、これまで支えてくださったファンの皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしたことを、心より深くお詫び申し上げます」と頭を下げた。 エトミデートを使用するにいたった経緯も説明。昨年4月ごろに知人にシーシャだと思って渡されたものを吸ったことがきっかけで、「同じ人から私を含めてカープ選手6人が購入していた」と話した。また、「チーム内で孤立し、いわゆる仲間外れのような状態になっていた時期があった」と明かした。 羽月氏は今年1月27日に指定薬物のエトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕された。球団は2月25日に契約解除を発表。今月15日に広島地裁で開かれた初公判では起訴内容を認めて即日結審し、拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の判決を言い渡された。 公判の被告人質問ではエトミデートの違法性や選手生命への影響について認識していたとした上で、「周囲にも吸っているカープの選手がいた」と証言。これを受け、広島の鈴木清明球団本部長は「そういう証言が出たので、再調査します。聞き取り調査をします」と再調査する方針を示していた。 ▽エトミデート 使用直後から激しいめまいや、手足の震えなどが起きる。立ち上がろうとしても体が硬直する、フラフラと真っすぐ歩けない様子などが“ゾンビ”を連想。近年は、液体を加熱して蒸気を発生させる電子タバコで吸引できるリキッド状になっていることから「ゾンビタバコ」と呼ばれる。国内では10~20代の若者を中心として特に沖縄県で逮捕者が続出し、手軽な入手ルートも問題になっている。25年5月に「指定薬物」に指定された。 ≪羽月氏を巡る経過≫ ▽1月27日 25年12月16日ごろに指定薬物のエトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の疑いで羽月容疑者を逮捕。羽月容疑者は「使った覚えはありません」と容疑を否認。 ▽同28日 球団が羽月容疑者に活動停止の処分を下したと発表。 ▽同29日 広島県警が羽月容疑者を送検。 ▽同30日 広島県警がマツダスタジアムほか関係先を家宅捜索。 ▽2月6日 羽月容疑者が、エトミデートの使用を認める趣旨の供述を始める。 ▽同17日 広島地検が羽月容疑者を起訴。 ▽同18日 羽月被告が保釈。 ▽同25日 球団が羽月被告との契約を解除したと発表。 ▽5月15日 広島地裁で開かれた初公判で羽月被告が起訴内容を認め、即日結審し、拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の判決。