裕福な家庭で何不自由なく育った三矢唯の人生は、ある事件に巻き込まれ、25歳で一変してしまう。その後、温泉旅館で働いていた唯は、一人の男と出会い、地面師グループの一員で地主のなりすまし役を手配する「手配師」としての才能を開花させていく……。 小説家・山口恵以子(やまぐちえいこ)さんの『手配する女』(新潮社刊)では、全てを失った主人公・唯が、窮地に陥った人々に大金をもたらす仕事を「人助け」と信じた半生が克明に描かれている。 彼女を突き動かしたのは、成功の快感と、そして自身の「手配師」としての仕事を「人助け」と信じる心。 「人に助けてもらうからには、自分で努力して這い上がる覚悟を固めなければならない」と語る山口さんが考える人生の選択と、その結果としての生き方とは。(聞き手:関瑶子、ライター&ビデオクリエイター) *****