中堅企業に勤める20代のAさんは、友人との飲み会の帰り道、ほろ酔い気分で細い路地を歩いていました。ふと目に留まったのは、壁の一部が剥がれ落ち、庭木も伸び放題になった古い空き家でした。 これを見たAさんは「どうせ壊す家だし、何か落書きしてみたいな」と軽く考えます。そして胸ポケットに差していた油性ペンで、白っぽい壁に大きく自分の名前や模様を書いてしまいました。 それから数日後、家の壁に落書きをしたことをすっかり忘れていたAさんのもとに、警察から1本の電話が入ります。空き家の管理会社が被害届を提出しており、付近の防犯カメラの映像からAさんが特定されたのです。 警察に出向いたAさんは「悪気はなかった」「すぐに消せばいいんでしょう?」と弁解しましたが、管理会社は「悪質な行為なので刑事罰と損害賠償を請求します」と厳しい姿勢を崩しません。 持ち主がいないと思った空き家への落書きは、法的にどのような罪に問われるのでしょうか。まこと法律事務所の北村真一さんに聞きました。