南ア各地の反移民デモ、一部が暴徒化 外国人経営の店を襲撃・略奪

【AFP=時事】南アフリカ各地で6月30日、反移民デモが行われた。東部ダーバンなどでデモ隊の一部が暴徒化し、外国人が経営する商店を襲って商品などを略奪した。 南アでは市民たちがアフリカ諸国からの不法移民が職を奪っていると主張して不法移民排斥運動を展開。6月30日を退去期限に設定していた。この排斥運動を受け、既に2万5000人以上の外国人が出国している。 警察は反移民デモに備えて厳戒態勢を敷いていた。1日の発表によると、反移民デモは全国120か所で行われたが、警察による介入が必要となったのは12か所のみで、おおむね平和的に行われた。900人以上が逮捕されたが、大半は不法移民か南ア人略奪犯だったという。 犯罪が昼夜を問わず発生しているヨハネスブルクの中央東部のアレクサンドラ地区では、外国人が経営する商店が暴徒に襲われ、略奪行為が起きている間に男性が銃撃されて死亡した。警察は殺人事件として捜査を開始している。 被害に遭った店主らによると、ダーバン郊外のクレルモンでは、デモ隊の通過後に暴徒が商店に押し入り、食料品、家電製品、建築資材、衣類などを略奪した。損失額は数百万ランド(数千万円)に上ると推計する店主もおり、営業を再開できるかどうかは分からないと一様に不安を口にしている。 ソマリア出身の店主モハメド・アブドゥルさん(29)は、6月30日午後6時ごろ、自身が経営するスーパーが暴徒に襲撃されたと証言。 「私たちは不法滞在者ではない(在留資格を有している)。それなのに彼らは突然略奪し始めた。19人の従業員が職を失った。恐怖を感じたし、裏切られたような気持ちだ」「暴徒は私たちに向かって怒鳴り散らし、ズールー語で罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせてきた」という。 アブドゥルさんは、クレルモンを拠点に商売を初めて11年になるという。 「地域住民は私のことを知っているし、普段使いの店として頼りにされていた。生活に困窮している家庭に寄付もしてきたのに」とアブドゥルさんは嘆く。暴徒は店内にあったATMも店外に運び出したが、現金を抜き取ると機械は屋外に放置して行ったという。 政治アナリストのヘニング・メルバー氏はAFPに対し、何千人もの人々が反移民デモに参加したとみられるが、当初懸念されていたほどの規模や暴動には至らなかったとの見解を示した。【翻訳編集】 AFPBB News

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加