飲食業界で働き盛りだった埼玉県の田中佑喜さん=仮名=(42)は、病気がきっかけで働けなくなった。貯金もなく、路上生活を送るようになり、通信費が払えなくなったスマートフォンは使用不能に。料金滞納者の「ブラックリスト」に載ったことから新たなスマホが契約できず、次の仕事や住む場所も探せなくなり「何も考えられず、先が見えなくなった」。 今や生活に不可欠なスマホを持つのは誰にとっても「普通」のことだが、スマホが持てなくなった「携帯ブラック」状態の人は全国で400万人に上るとの指摘もある。病気や失業などきっかけはさまざまだが、実態を探ってみると「個人的な事情」と単純に片付けられない課題が見えてきた。(時事ドットコム取材班 山本舜也)