熊本地震の被災者が不安を抱えているのが被害を受けた住宅などを狙う、いわゆる「火事場泥棒」です。すでに被害も確認され、警戒が強まっています。 震度7を観測した熊本県宇城市で「立ち入ることが危険」と判定された靴店。床にはヒビ割れも…。 しかし、山口孝政さんは店舗兼住宅のこの建物にとどまり、生活を続けています。 靴店を営む 山口孝政さん 「戸締りができないということで、出て行くにも出て行けなくて、ここにとどまっている理由」 地震の影響で店のシャッターは閉まらなくなってしまいました。高齢の両親のために、安心できる場所に移りたい気持ちもありますが…。 靴店を営む 山口孝政さん 「10年前もこのあたりは火事場泥棒が出ていましたので。シャッターが下りないので(不安は)前回と比にならない」 地震に便乗した「火事場泥棒」は、10年前の熊本地震でも、発生後およそ2か月で43件が摘発されました。 今回もエアコンの室外機を盗んだ疑いで男が逮捕されたのをはじめ、窃盗などの被害が6件確認されています。 記者 「警視庁の警察官が、いわゆる火事場泥棒を防ぐために見回り活動をしています」 被災した人たちをさらに追い詰める「火事場泥棒」を許さない。警視庁の警察官が見回っていたのは、震度6強を観測した八代市。住宅の被害が大きかった地域です。 住民 「夜、見回りをしてください」 警察 「そうですね」 住民 「近所は空き巣が入った感じの話を聞いたけど」 警察 「対応させていただきます」 警視庁から派遣されている47人は、日ごろから地域のパトロールを行う犯罪予防のプロ。各地から派遣された警察官により、24時間態勢でパトロールが続けられています。 さらに、警察はおよそ950台の防犯カメラを順次設置していて、きのうは警察庁長官が設置状況を視察しました。 警察庁 楠芳伸 長官 「被災者を食い物にするきわめて卑劣な犯罪であり、被疑者を迅速に検挙する必要があります」 警察庁は今後、全国から特別機動捜査部隊を派遣して警戒を強める方針です。