米国務省は18日、国際刑事裁判所(ICC)による国家主権の侵害を容認できないとして、ICCの赤根智子所長ら2人に対する制裁措置を発表した。トランプ政権は、ICCがアフガニスタンでの戦争犯罪を巡り米兵を対象に捜査を進めたことなどに反発し、他の加盟国に脱退を促すなど外交圧力も強めている。 国務省は制裁発動の理由について、ICCが米国など未加盟国に対して管轄権の行使を試みたためとしている。財務省によると、赤根氏が米国国内に持つ資産は凍結され、赤根氏が50%以上の所有権を持つ団体も制裁対象となる。 ルビオ国務長官は18日に発表した声明で「ICCは腐敗し、政治化された超国家的裁判所であり、悪意をもって権限を乱用している」と非難。米国は今後もICCからの脅威を除去する取り組みを進めるとし、「多くの国がわれわれの取り組みに参加し、ICCへの資金提供と参加を停止することを期待する」と呼び掛けた。 ICCは常設の国際刑事裁判機関として2002年、オランダ・ハーグで設立された。人道に対する罪や戦争犯罪などで個人を訴追・処罰する権能を持つ。米国やロシア、イスラエル、中国は加盟していない。 ICCは23年、ウクライナを侵略するプーチン露大統領に逮捕状を発付。露連邦捜査委員会は昨年12月、モスクワの裁判所が赤根氏らICCの9人に対し、欠席裁判で懲役15年~3年6月の有罪判決を言い渡したと発表した。