水迫畜産の元取締役が牛肉の産地を偽って事業者に納品したとして逮捕された事件、他県の自治体では同じようなふるさと納税返礼品の偽装事件を受けてルールを厳格化しているところもあります。 事業者との向き合い方について専門家に聞きました。 水迫政輝容疑者は水迫畜産で食肉の加工販売などの業務を統括していた3年前、他の県で飼育された牛肉60キロを鹿児島県産と偽ってふるさと納税の返礼品として納品し代金およそ145万円をだまし取った疑いが持たれています。 水迫容疑者は「確認不足で起きたことで、意図して偽装したわけではない」と容疑を否認しているということです。 【水迫畜産 事業部長(当時) 水迫政輝 容疑者(55)】 Q偽装ではない? Aはい 「企業風土というよりは私の認識不足と確認不足によるものが大部分でございます」 検察によりますと20日時点で勾留はされておらず今後は必要に応じて取り調べるということです。 捜査関係者によりますと水迫容疑者は1人で仕入れなどを担当し、記録を作って管理。 本来の産地を知っていたのは水迫容疑者のみで、偽装した他県産の牛肉は鹿児島県産の半額以下、さらに安い値段でも仕入れていたといいます。 2023年前後は水迫畜産がふるさと納税の返礼品の取り扱いを大幅に増やした時期と重なり県産の在庫が十分に足りず他県産を使った可能性もあります。 県によると不正表示の商品を返礼品として受け取った人の寄附額は県内8つの市と町で7億5千万円に上っています。 ふるさと納税のルールに違反した自治体は指定を2年間取り消されふるさと納税に参加できなくなります。 総務省に取材したところ今回の場合は対象が3年も前の事案であり、自治体にペナルティを課すことはないということです。 隣の宮崎県・都城市でも3年前、返礼品である鶏肉の産地偽装が発覚。 食肉加工業者が外国産鶏肉を宮崎県産と偽装し、およそ4万4000件を発送していました。 都城市は再発防止策として提供事業者に対するルールを厳格化。 法令に違反した場合は契約解除とし、クレームの数や内容でも処分対象とすることや立ち入り調査・返礼品を取り寄せる抜き打ち検査の実施などを盛り込みました。 自治体の政策に関する専門家は… 【日本政策総研 若生幸也 専務取締役】 「産地偽装って自治体が見抜くのは結構難しいです。実際は。見抜くのが難しいので、もしわかった段階では、すぐに対応する。自治体としてやるべきことをやっていないということになると指定取り消しという手続きがありまして、これはようは(自治体が)ふるさと納税に参加できなくなる。自治体として事業者とか、ふるさと納税をやっていくに当たって、ちゃんと管理をしているかが一番重要と思っています」 不正表示が発覚したことで水迫畜産の商品を扱っていた自治体だけでなく、県全体のブランドに影響が出ることが懸念されています。 ブランドを作るっていうのは、事業者だけの話ではないと思いますし、県民全体でこのブランドを作っていく、ということで、皆さんが関心を持って、そういったことをさせないんだという空気を作っていかないといけないかなと、いうふに思っています。