大阪・関西万博の工事を巡る背任事件で、大阪府警に逮捕された竹中工務店元総括作業所長、河井辰巳容疑者(61)について、共謀したとされる下請けの建築会社(奈良県)の男性代表が、「水増し請求の要望があり、従わざるを得なかった」と説明していることが21日、代表の代理人弁護士への取材で分かった。 捜査関係者などによると、河井容疑者は万博の複数の工事で建築会社に水増し請求させ、総額は6000万円以上の可能性があるという。水増し分は河井容疑者が自宅などの改修費に充てており、府警は元請けの立場を利用して私的流用を繰り返していたとみて調べる。 河井容疑者は昨年、建築会社代表と共謀し、万博会場内の仮設事務所の内装工事費を水増し請求させ、竹中工務店に計約1369万円の損害を与えた疑いが持たれている。 代表の代理人弁護士によると、代表は河井容疑者から水増しを持ち掛けられたと説明。府警の任意での事情聴取に対しても、水増し請求の事実関係を認めているという。 府警などによると、代表は河井容疑者と約20年来の付き合いで、万博では内装工事やトイレ工事など1億円以上を竹中工務店から受注。河井容疑者の奈良市の自宅や親族が経営するカフェなどの改修工事業者を手配しており、これらの改修費を万博工事費に上乗せして水増し請求していたとみられている。