中学生に特殊詐欺手伝わせた疑いで男を逮捕 シグナルで指示 警視庁

特殊詐欺の手口でお年寄りから現金をだまし取ったとして、警視庁は14日、職業不詳の里吉亜冬夢(あとむ)容疑者(31)=埼玉県和光市白子3丁目=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。ネット上の「闇バイト」で募った中学生らに秘匿性の高いアプリ「シグナル」で指示し、被害金の回収や運搬をさせた疑いがあるという。 少年事件課によると、里吉容疑者は昨年5月10~15日、別の人物らと共謀し、東京都葛飾区の80代女性に弁護士を装って電話をかけ、介護施設の入居契約をめぐり名義貸しをしたと指摘し、「解決金が必要」などとうその説明をしたうえで、品川区の空き家に現金200万円を送付させ、詐取した疑いがある。同課は、里吉容疑者が闇バイトで募った女子中学生(当時14)=東京都調布市=に現金を回収させ、職業不詳の少年(同16)=同=に指定場所まで運ばせたとみている。認否は明らかにしていない。 女性宅には数日前、介護施設の職員を名乗る人物から、「身寄りのない人を入居させるために名義を貸してほしい」といった電話がかかっていたという。 同課は昨年7月以降、女子生徒と少年を詐欺容疑で逮捕。指示役の特定を進めていた。(吉村駿)

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