車に乗るたび、日焼け止めを塗り、アームカバーを着け、サングラスをかける。運転時の紫外線(UV)対策は、すでに珍しいものではないだろう。 地表に届く紫外線の約99%を占め、シワやたるみといった光老化を招く紫外線A波(UVA)は、季節や天候を問わず降り注ぐ。日本の自動車に義務付けられている合わせガラスや強化ガラスは、衝突時のガラス飛散を防ぐなど、物理的な安全性には優れるものの、UVAを完全に遮ることは難しいからだ。 日本工業規格(JIS)では自動車窓ガラス用フィルム(JIS S 3107)と呼ばれ、一般にウインドウフィルムやカーフィルム、着色フィルムとも呼ばれるこれらの製品は、車内の温度上昇を抑えたり、UVを防いだりするうえで有効である。1965(昭和40)年にザ・ビートルズのジョン・レノンがプライバシー対策として原型を考案したともいわれるスモークフィルムだが、紫外線を99%以上カットする機能を持たせ、日々の対策を任せている割合はわずか 「6%」 にとどまる。リンテック(東京都板橋区)が2025年と2026年に行った調査(2026年8月25日発表)によると、女性ドライバーの19%が何もしていないと答えた一方、日焼け止めは33%、アームカバーは23%、サングラスは14%に上った。 この数字の開きは、需要がないというより、紫外線による影響への意識の高さと、実際にどの対策を選ぶかという行動の間に、大きな隔たりがあることを示しているのだろう。