【AFP=時事】ベルギーの検察当局は7日、同国の半導体メーカーの企業秘密を中国の競合他社に流出させたスパイ容疑で、中国出身でベルギー国籍を取得した帰化人の男(52)を逮捕したと発表した。 検察当局によると、男は今年5月、ブリュッセルの空港で中国・北京行きの航空機に搭乗しようとしたところを逮捕された。 男は倒産したベルギーの窒化ガリウム(GaN)半導体製造企業「ベルガン」で研究部門の幹部を務めていたが、同時に同業の中国企業の幹部も兼務していた疑いをかけられている。 この中国企業は、男がベルガンに入社したわずか数か月後に設立され、中国の投資基金から資金提供を受けていた。 検察当局は、「捜査により、電気自動車(EV)、航空宇宙、軍事などの分野でも利用される窒化ガリウム半導体の製造に関する専門的な知的財産(IP)や企業秘密が国外へ違法に移転された可能性がある」と指摘した。 検察当局は、もう一人の容疑者(中国籍)の行方を追っている。 ベルギー国家保安局は最新の年次報告書において、いわゆる「コピートゥーチャイナ(Copy-to-China、欧米などで成功したものを模倣し、中国に持ち込んで展開する)」企業の設立を含め、欧米の戦略的ノウハウを獲得するために中国側が採用しているとされる複数の手法を提示。 「中国企業は、有望な技術を開発しながらも資金調達の課題に直面している小さな組織を好み、ベルギーの企業、研究所などに投資し、特定の技術へのアクセス権を獲得する」と述べた。 中国企業はその後、同じ技術を大規模に製造するための企業を中国国内に設立するという。 ベルギーで中国に関連するスパイ事件が発覚したのは、ここ数か月で2件目。 今年7月、当局は北大西洋条約機構(NATO)でインターンシップ中に「第三国のためのスパイ行為」をしていた疑いで、中国出身でカナダ国籍を取得した帰化人の男を逮捕した。【翻訳編集】 AFPBB News