1999年に名古屋市西区のアパートで主婦高羽奈美子さん=当時(32)=が殺害された事件で、殺人罪で起訴された安福久美子被告(69)に遺族が計約1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、名古屋地裁(笹本哲朗裁判長)であった。 被告側は、不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」の適用を主張し、請求棄却を求めて争う姿勢を示した。 原告側は訴状で、安福被告が逮捕されるまで加害者を特定できず、賠償請求権を行使できない状態だったとして、除斥期間を適用すべきではないと訴えた。弁論後に取材に応じた高羽さんの夫、悟さん(70)は「20年たっても損害賠償の請求ができるという判例を作りたい」と話した。 被告側は答弁書で「単に加害者が名乗り出なかっただけでは、除斥期間の適用排除は問題とすらならない」などと主張。事件の事実関係については「包括的に黙秘権を行使する」とした。