【09月10日 KOREA WAVE】韓国・京畿道坡州市のカフェの冷凍倉庫に60代女性を閉じ込めて死亡させたとして逮捕された30代の男が、供述を繰り返し変え、捜査を混乱させていることが分かった。 警察は、男が数十億ウォン規模の借金を抱えていたことから、額面総額500億ウォン(約54億円)相当の偽造商品券を流通させるため被害者を誘い出し、殺害した可能性を調べている。また、商品券取引に関わった複数の人物について、犯行への共謀や関与の有無を捜査している。 男は4日未明、被害者の行方不明届を受けた捜査員と2回電話で話し、虚偽の情報を伝えた。当時、被害者は坡州市汶山邑のカフェの冷凍倉庫に閉じ込められていたが、男は被害者が別の地域にいるとの趣旨の説明をした。 警察はこの供述をもとに捜索し、防犯カメラの映像確認や携帯電話の位置追跡も実施。その後、防犯カメラから男が被害者と冷凍倉庫に入り、1人で出てくる様子を確認した。 警察は男を有力な容疑者と判断し、倉庫内で死亡している被害者を発見した後、ソウルで男を緊急逮捕した。 男は取り調べでも架空の人物を持ち出すなど供述を変えているという。当初は計画的な殺人を疑わせる説明をしていたが、捜査が進むにつれて偶発的だったとの趣旨に変化した。 最近は「商品券の取引をしなければならなかったが、成立しそうになかったので慌てて、とっさに冷凍倉庫の扉を閉めた」と供述しているという。 警察は供述の信頼性が低いとみて、携帯電話のデジタル解析や防犯カメラ、車載カメラなどの客観的な資料と照合し、詳しい経緯を調べている。 坡州市汶山邑で大型カフェを経営する男には、数十億ウォン規模の借金があることも判明した。警察は、多額の商品券取引を進めていた背景に経済的な問題があった可能性を視野に、借金と事件との関連を調べている。 男は7月末、ソウル市永登浦区の印刷会社で、額面総額500億ウォン(約54億円)相当の百貨店商品券を印刷したとされる。商品券は50万ウォン(約5万4000円)券で、計10箱分だった。 警察は、一般の人が正規の商品券と誤認する可能性などを検討した結果、容疑があると判断し、有価証券偽造の疑いも適用した。 男は商品券を取引するため複数の人物と接触する中で被害者と知り合ったという。警察は、商品券の真贋判定を依頼された被害者が偽物だと見抜いたため、男が殺害した可能性があるとみている。 共犯の有無についても捜査が続いている。男は捜査当初、商品券取引に関係する複数の人物の名前を挙げたが、警察はこれまでのところ、殺害を共謀したり加担したりした形跡は確認していない。 ただ、被害者をソウルから坡州まで車で連れてきた人物については、商品券取引に関する容疑が認められるとして、有価証券に関する法令違反の疑いで立件した。この人物は商品券取引を仲介するブローカーの役割を担っていたとされる。 男は3日、自身が経営する坡州市汶山邑のカフェで被害者を冷凍倉庫に閉じ込めたとされる。被害者は翌4日午後2時36分ごろ、倉庫内で死亡しているのが見つかった。 国立科学捜査研究院は、遺体に目立った外傷は確認されなかったとの口頭所見を示した。死因は低体温症または酸素不足の可能性があるとみられている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News