韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣布を巡り、内乱などの容疑で尹氏に対する逮捕状を取った高官犯罪捜査庁(高捜庁)の検事らが15日午前5時過ぎ、ソウル市内の大統領公邸で逮捕状を示し、執行に着手した。聯合ニュースが伝えた。警官隊とともに正門から約500メートル先の公邸内にいるとみられる尹氏の逮捕を試みる。 公邸付近には、警察部隊が続々と集結し、緊迫感が高まっている。正門周辺には逮捕を求める市民と反対する市民の両方が集まり、スローガンを叫んでいる。 警護庁の要員らは公邸の周囲に鉄条網を敷くなどし、尹氏の逮捕を阻止する構えを見せてきた。高捜庁の逮捕状執行を支援する警官隊と、警護庁要員の間の衝突を懸念する声がある。 高捜庁トップの呉東運(オドンウン)庁長は逮捕の失敗後、「2回目が最後になるという異例の決意で、しっかり準備する」と強調していた。【ソウル日下部元美】