千葉県大多喜町の林道で昨年2月、ベトナム国籍のブィ・クォン・トゥンさん(当時29)が遺体で見つかった事件で、県警は15日、いずれも同国籍のトゥ・ミン・ハイ容疑者(23)ら男4人を死体遺棄と死体損壊の疑いで再逮捕し、発表した。認否を明らかにしていない。逮捕は3回目。 捜査1課によると、ハイ容疑者らは昨年2月6日夜~7日未明、トゥンさんの遺体を容疑者らの一部が住む千葉市の住宅から、軽乗用車で大多喜町の林道まで運び、車ごと燃やした疑いがある。 遺棄現場までは2台に分乗し、遺体を車ごと燃やした後にもう1台で逃げたとみられる。トゥンさんとハイ容疑者は大麻栽培に関与し、売上金の分配をめぐるトラブルがあったとみられる。県警は、容疑者らがトゥンさんが亡くなった経緯についても知っているとみてさらに調べる。 ハイ容疑者らは昨年11~12月、トゥンさん宅に強盗に入った容疑などで逮捕されたほか、負傷したトゥンさんの姿をビデオ通話で母国のトゥンさんの母親に見せて脅し、5千万ベトナムドン(約30万円)を振り込ませたとして恐喝罪で起訴されている。防犯カメラや容疑者らの供述などから、強盗などで逮捕されたもう1人は途中で離脱し、死体遺棄などには関与していないとみられるという。(杉江隼)