「ソフトクリームください」が最後の言葉に 飲酒事故で3歳死亡

福岡市西区で20日、飲酒運転の事故に巻き込まれて6人が死傷した事故で、亡くなった大山晴瑠(はる)ちゃん(3)の両親が22日、大分市内の自宅で取材に応じ、「『ごめん、びっくりしたよね。大丈夫だよ』と声をかけてあげたい」と胸中を明かした。 晴瑠ちゃんの父親の泰士さん(34)と母親の真紀さん(34)によると、家族は3人で佐賀県へ旅行に向かう途中、福岡に寄った。海沿いのブランコで遊んで、ベンチでテークアウトの食事を食べよう。事故に遭遇したのはそんな時だった。 直前に「チョコソフトクリームください」と店員さんに注文したのが、真紀さんが覚えている晴瑠ちゃんの最後の言葉になった。事故で両親も骨折などのけがをし、泰士さんが気が付いた時、晴瑠ちゃんはバイクの下敷きになっていた。 晴瑠ちゃんが亡くなった21日、夫婦は事故現場を訪れ「ついてきてね」と声をかけた。その夜、晴瑠ちゃんは自宅に戻り、大好きなアンパンマンのおもちゃと一緒に布団に横たわった。「何にでも興味を持ってよく笑い、時々パパとママをあべこべに呼ぶ子だった。飲酒したと分かっていて事故を起こしたと思うと、気持ちをどこに持っていけばいいか分からない」。最愛の一人息子の傍らで、夫婦は涙で声を詰まらせた。 福岡県警西署によると、事故は20日午前11時10分ごろ、福岡市西区小田の県道で発生した。大神正治容疑者(68)運転の軽乗用車が前方を走っていたバイク3台に追突し、うち1台が弾みで道路そばの晴瑠ちゃんに衝突。両親ら5人も病院に運ばれた。西署はアルコールの影響で正常な運転が困難な状態で車を運転したとして、大神容疑者を自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、容疑を危険運転致死傷に切り替えて調べている。【岡田愛梨】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加