「真実話してとの気持ち」取り調べで「なめんなよ」と罵倒の元特捜検事側、改めて無罪主張

大阪地検特捜部が捜査した不動産会社「プレサンスコーポレーション」(当時)が絡む業務上横領事件の取り調べで「検察なめんなよ」などと長時間、容疑者を罵倒したなどとして、付審判決定により特別公務員暴行陵虐罪に問われた元特捜部の検事、田渕大輔被告(54)=現東京高検=の第4回公判が6日、大阪地裁(大森直子裁判長)で始まった。午前中には弁護側の冒頭陳述などが行われ、改めて無罪を主張した。田渕被告が同罪に問われているのは、令和元年12月8~9日にプレサンスの元部長=有罪確定=に対して行った約50分にわたる取り調べだ。机をたたき、「検察なめんなよ」「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人」などと怒鳴った。弁護側は冒頭陳述で、田渕被告の言動は、客観的証拠と矛盾する供述を続ける元部長に対して、「真実を話してほしいとの気持ち」から行ったものだと指摘。元部長を「精神的に痛めつけて、供述を引き出そうという意図のもとに行ったものではない」とし、元部長自身も「精神的な苦痛を受けたという認識はなかった」と述べていたと強調した。さらに、同罪が成立するか否かは、インパクトのある一部の取り調べ映像だけでなく、取り調べ過程全体を吟味した上で判断すべきだと主張。これまでの裁判例の中には、言葉だけで「陵虐行為」を認め、有罪とした事件がない点も立証していく、とした。付審判制度は、公務員の職権乱用などを巡り、検察が下した不起訴処分に対する「不服申し立て」の手段の一つ。裁判所が指定した弁護士が検察官役を務める。田渕被告の取り調べ後の供述に基づき、逮捕・起訴され、その後無罪が確定した同社元社長の山岸忍氏(63)の請求に対し、大阪高裁が令和6年8月に付審判を決めた。

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