「正直に言いますが、何も変わらないと思います」死刑判決を支えたDNA型鑑定に、重大な疑いが浮かび上がった。それでも、長年事件を追い続けてきたジャーナリストの清水潔さんは、そう言い切る。NHKで9月23日に放送された「未解決事件」File.19。番組が取り上げたのは、1979年から1996年にかけて栃木・群馬の県境付近で幼い女の子5人が誘拐、殺害された「北関東連続幼女誘拐殺人事件」と、すでに死刑が執行された福岡の「飯塚事件」だ。番組では、有罪の証拠の一つとされたDNA型鑑定をあらためて検証。鑑定書に使われた写真が、元のネガフィルムの一部を切り取って作られた疑いがあることを明らかにした。これほど重大な疑いが浮上すれば、再審や捜査が動き出すのではないか──。そんな期待も抱かせる内容だった。事件を追い続け、今回NHKに取材協力した清水さんに、今後の展望を聞いた。しかし、返ってきたのは、この国の刑事司法に対する厳しい見方だった。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)