(ブルームバーグ):OpenAIのオフィスに録音装置を隠して設置したとして逮捕・訴追された同社従業員が、10月12日出発のサウジアラビア行き片道航空券を予約していたことが裁判資料で分かった。米司法省が13日発表したところによると、サウジアラビア国籍のアブドゥルラフマン・アルフォザン被告は9日、幹部会議室のテレビ背面から録音装置が発見されてから1週間余り後に逮捕された。同被告には装置を設置した疑いが持たれており、13日にはサンフランシスコの連邦裁判所に出廷し、現在は連邦当局の拘束下にある。各国がより高性能なAIシステムの開発を激しく競う中、今回の事件で大手テクノロジー企業のセキュリティーを巡る懸念が一段と強まりそうだ。米政府の弁護士は8日に提出した申し立てで、同被告に対する刑事告訴状や逮捕状などを非公開とするよう判事に求めた。同被告に関する文書を公開すれば「被告の逮捕を危うくする可能性がある」と説明した。裁判資料によると、同被告と妻、別の家族1人は、サンフランシスコからイスタンブール経由でサウジに向かう片道航空券を予約していた。政府側弁護士は「被告は米国から逃亡する手段を確保しており、逮捕前にこの事件を知れば、より早く逃亡する動機も生じる」と指摘した。同被告の弁護士のウィリアム・パーニック氏にコメントを求めたが直ちに返答はなかった。同氏は先に、「法廷で適切なあらゆる抗弁を示していく」と述べていた。同被告に対する刑事告訴状は非公開となっていたが、13日に公開された。OpenAIによると、同被告は2025年7月に入社し、製品チームに所属していた。逮捕された9日付で解雇されたという。OpenAIによると、セキュリティーチームが9月30日、会議室を点検した際に装置を発見した。司法省が公表した情報や画像によると、装置は室内のテレビ背面にあるUSBポートに差し込まれ、見つからないようトイレットペーパーで覆われていた。公開された画像の一つには、司法省がアルフォザン被告と特定した人物がテレビの背後をのぞき込む様子が写っている。