鹿児島県議会の最終本会議は、先ほど9日午後5時前まで続きました。 鹿児島県警で相次いだ一連の不祥事をめぐる百条委員会の設置に関して論戦が展開されましたが、反対多数で否決。 県議会は百条委員会を設置しないことを決めました。 県警は2024年度に入り、現職警察官や元幹部4人が相次いで逮捕されています。 この一連の不祥事を追及するため、県議会の野党会派、県民連合は調査権限の強い百条委員会の設置を求めた決議案を今議会に提案しています。 9日の最終本会議では、決議案の質疑が行われました。 すでに百条委員会の設置反対を決めている最大会派の自民党は、「不祥事の中ではまだ裁判が始まっていない事件がある」とした上で、「裁判の内容が明らかではなく、調査項目の見極めが困難」と、県民連合側を質しました。 これに対して県民連合は、司法権に触れない部分を調査すればよいとの考え方をあらためて示しました。 県民連合・前野義春議員 「枕崎署の盗撮事案において、本部長の隠蔽があったかなかったかは公益通報の判断に影響しないため、事実確認が司法の場で行われることは考えられない。このように司法に関しない調査内容を整理するのは難しいものではない」 このあと、記名投票で採決が行われ、賛成13票、反対37票で決議案は否決されました。 また、あわせて百条委員会の設置を求める県民からの陳情22件についても不採択となりました。 百条委員会を設置しないことを決めた県議会。 県警の野川明輝本部長は、議会終了後に取材に応じ次のように述べました。 鹿児島県警・野川明輝本部長 「再発防止対策に着実に取り組む。対策はスタートしたばかり。県民の皆さんから評価をいただくにはこれからという気持ち」