元特捜検事「襟を正すべきだった」 陵虐行為巡る被告人質問で

大阪地検特捜部が捜査した事件で陵虐行為に当たる取り調べをしたとして、付審判決定で特別公務員暴行陵虐罪に問われた元特捜部検事の田渕大輔被告(54)=現東京高検=の公判は20日も大阪地裁で被告人質問が続いた。田渕検事は刑事責任が争われている2019年12月の取り調べについて「襟を正し、慎重にすべきだった」と振り返った。 20日は弁護側、検察官役の指定弁護士側に加え、裁判官も尋問した。田渕検事によると、田渕検事が取り調べた、不動産会社元社長の元部下は、逮捕前の自白を翻して否認に転じ、客観証拠と矛盾する供述を繰り返していたという。 取り調べの違法性を問われた田渕検事は「法廷に被告としているのでよろしくなかったとは思うが、陵虐かどうかは別です」と述べ、改めて無罪を訴えた。 元部下に立腹はしていなかったとしつつ、長時間罵倒するような取り調べをしたのは「元部下が(本心を)話してくれるかもしれない。感情を込めて伝えれば心に響く人だと思った」との期待があったからだと説明した。 一方で、取り調べの最中に元部下が黙り込んだり、口をとがらせたりする場面があったとも明かした。強い表現による取り調べで元部下が話さなくなったと思わなかったかとの質問には「全く思わなかったわけではない」と回答。自身の言動が元部下の態度に影響を与えた可能性に言及した。 被告人質問の最後に大森直子裁判長から「振り返って当時の取り調べでどうしておけばよかったか」と尋ねられ、「裁判所から厳しい指摘をいただいているところは、きちんと私自身が襟を正し、もっと慎重な取り調べをすべきだったかなと思います」と言葉を選びながら答えていた。【林みづき、飯塚りりん】

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