2013年12月19日に発生した「餃子の王将」社長射殺事件。王将フードサービスの大東隆行社長(当時)が京都市内の本社前で銃撃され死亡した事件は、発生から約9年後に特定危険指定暴力団・工藤会傘下の石田組幹部、田中幸雄被告が逮捕されたことで大きく動いた。2026年10月16日京都地裁はその田中被告に無罪を言い渡した。 判決では「各証拠で認められる間接事実を総合しても被告人が実行犯であるとした場合に、矛盾しない事実関係が認められるにすぎない」と、犯罪の証明がないとしている。 遺族は代理人を通じて「予期せぬ判決で非常に落胆しています。極めて不当な判決であり、検察庁には控訴をしていただくよう強く申し入れました」とコメント。控訴期限は10月30日となっている。 裁判の今後について、レゾバティール法律事務所の阪口采香弁護士は「ご遺族の方が控訴を強く求められているので、恐らく控訴はされるのではないか」と予想。続けて「控訴審で何が争われるかというと、今回の地方裁判所の判断の過程、その事実認定。そもそもこの第一審判決を基礎にして、それが攻撃対象になる。ここの判断が違っていたとか、ここの事実認定が違うんじゃないか、というところを争っていくので、仮に新しい証拠を出そうとしても、ちょっとやそっとでは認められない」と指摘。「そのため『これは新しくようやく取れた証拠』といったものがあれば、それも争っていくことになると思う。今回、事件の全体像というのが一切明らかにされていないことも、今回の地方裁判所の無罪判決につながっている。なので少しでも裏に何があるのかというのが解明できるのであれば、もしかしたら控訴審で判断が変わる可能性もあるのかもしれない」(阪口弁護士) 元大阪地検検事・亀井正貴弁護士は「控訴審で一審判決をひっくり返すのは、新しい証拠が必要。新しい証拠を考えたときに物証はもう無理。何かと言えば“人証”」と指摘して「背景に関わるようなものが出てくるかどうか。今ある物証だけで勝負するのは非常にきついため、やはり第三者、いわゆる関係者からどれだけの話を取れているのか、今後取れるのかがポイント。だから今後、新しい証拠が出るとしたら、供述ベースしかないと思う」と言及。 「もう一つは、起訴は当然最高検(最高検察庁)はOKしているので、ここで無罪判決を食らってどうするか。一般的には新証拠が取れる目途がなくて、ひっくり返せる目途がなかったら高検も最高検も下に『控訴するな』となるが、この事件はとりあえずは控訴自体はする可能性はある。」と続けた。(『ABEMA的ニュースショー』より)