(CNN) 東欧の強権的な指導者がまた一人、新興勢力の運動によって打倒された。長期にわたりセルビア大統領の座にあったアレクサンダル・ブチッチ氏が、学生主導の陣営に予想外の敗北を喫した。欧州ではこの数週間、フランスやイタリアをはじめとする他国でも、若者たちが教育や雇用の改善を求めてデモを展開している。だがセルビアの学生運動はその起源も目標も、さらには並外れた持続力も、他国の例とは大きく異なっていた。高校生も参加したとはいえ、10代でなく20代の若者たちを中心とした運動だった点も異質だ。さらに、この運動はよく統制が取れていた。政府側は、メンバーの中にわざわざ衝突を起こそうとする過激集団や、狙いが略奪にあるグループも紛れ込んでいるという印象を与えようとしたが、そのような事実はなかった。セルビアの学生運動は2年前、思いもよらない状況から広がり始めた。2024年11月、北部の都市ノビサドで鉄道駅の屋根が崩落し、子ども2人を含む15人が死亡した。ずさんな工事が原因となったこの悲劇をきっかけに、汚職に対する怒りや、政府による説明責任の欠如と怠慢に対する憤りが爆発した。