交通事故の相手にいいも悪いもないはずだが、パトカーや白バイなどの警察車両と事故を起こしたとすると、なんだかとってもまずい気がする……なにせ、向こうは交通違反を取り締まる側で、こちらは取り締まられる側。事故を起こせば、事情聴取も厳しいだろうし、お説教もネチネチと!? それだけならまだしも、ひょっとしたら特別な罪状も追加され、通常より重いペナルティが科せられるのでは? といった心配までしてしまう。 だが安心してほしい。交通事故の相手がパトカーや白バイなどの警察車両だったからといって、それだけで特別な罪が追加されることはない。少なくとも、サイレンも鳴らさず赤色回転灯も回っていない通常走行中の事故であれば、適用される法律や過失割合の算定基準は一般車両とまったく同じ。 ただし、パトカーや白バイが赤色灯をつけサイレンを鳴らして緊急走行をしていたとなると話は違う。いうまでもなく、サイレンを鳴らし赤色の警光灯をつけ、緊急用務のために走行している緊急自動車には優先権が与えられているからだ。 そうした緊急自動車の進行を妨げて事故を起こすと一般車側の過失が大きいとジャッジされ、過失割合が跳ね上がる。こうした緊急自動車との事故のケースでは、一般車両との事故に比べ20%〜30%ほど過失割合が重くなるのが目安らしいので、やはり注意が必要だ。 もっともパトカーや白バイの乗務員も人間なので、警察車両との事故だとしてもつねに一般人側に過失があるとは限らない。パトカーや白バイにもドライブレコーダーはあるだろうし、自車のドライブレコーダーの映像も客観的な証拠となるので、主張すべきことは主張して、過失割合に納得がいかなければ自動車保険の弁護士特約なども利用して、法に則った解決をはかることも難しくない。 反対に、事故後に逆上して警察官を脅したり暴力を振るったり、現場から逃走するためにわざとパトカーにクルマをぶつけたりすれば、公務執行妨害罪の現行犯で逮捕される可能性も出てくる。 いずれにせよ大事なことは、警察車両・一般車両にかかわらず交通事故を起こしてしまったときは、「負傷者の救護」と「二次被害を防ぐ対処」そして「警察への通報(相手の警察も当事者なので)」を冷静に行うことだと覚えておこう。