プシュ。小気味いい音を鳴らして、冷えた液体を喉に流し込む。安くて手軽。気づくと、もう数本空けている。わかっちゃいるけどやめられない。 じきに、酒量が増えたことに気づく。酔い方もひどい。そういえば最近、お酒のことばかり考えているような……。こうなってしまったら危ない。自分の意思では止められないアルコール依存症。その底なし沼から生還を果たすには、何が必要なのか。 根岸康雄さんの新刊『だから、お酒をやめました。』には、お酒を飲むすべての人が知っておくべき「アルコール依存症のリアル」が描かれています。その実態とは? 前編記事『「アルコール依存症の54歳夫」が目の前で断酒の誓いを破って酒を飲み始めても、「アルコール依存症の49歳妻」は何も言わなかったワケ』より続く。