3年前に当時、新潟市議だった60代男性からストーカー行為を受けたとして被害女性が起こしている民事裁判。元市議の男性は「一部の発言は事実無根で名誉棄損にあたる」として、両者の主張は真っ向から対立しています。 【ストーカー被害を受けた女性】 「現在まで、やっぱり毎日毎日、車体の下を見る。終わらない、ずっと。毎日毎日、もう癖になるぐらい。ちゃんと見ないと、どこで何されているか分からないので」 いまの生活の様子について語るのは、2020年から2年以上にわたり、車にGPS装置をつけられ監視されるなどのストーカー被害を訴えている新潟市に住む40代の女性です。 そのストーカー行為に及んだとされたのが、当時、新潟市議だった60代の男性。 2022年にストーカー規制法違反の疑いで逮捕され、罰金30万円の略式命令を受けました。 このほかにも、女性の知人男性への怪文書の送付、自身が経営していたサロンへの虚偽の通報などで経済的・精神的損害を受けたとして、女性は約600万円の損害賠償を求めて元市議の男性を提訴。 1月27日に開かれた裁判で元市議の男性は「女性の素行調査を探偵に依頼したが、違法なことはしないように伝えた」と説明した一方で…。 【原告代理人弁護士】 「あなたと探偵とのやりとりで『探知機外れた?』と書いてあるが、これはあなたが送った?」 【元市議の男性】 「覚えていない。分からない」 このほか、知人男性への怪文書の送付は女性がだまされていると思い、正義感でやったということや虚偽の通報は噂を聞いてやったなどと説明しました。 一方、元市議の男性は「『車にGPSを取り付けたのは元市議』など、事実に反する女性による一部の発言は名誉棄損にあたる」と主張。 市議選への出馬を断念せざるを得ない状況に追い込まれたとして、約160万円の損害賠償を求め、反訴しています。 法廷で男性の証言を聞いていた女性は… 【ストーカー被害を受けた女性】 「誰を犯人として警戒したらいいのかも分からない状態で2年半も過ごさせられたというのは、私にとっては十分な被害。そういうことにおいて受けてしまった損害だとか、そういうものはぜひ認定していただきたい、分かっていただきたい」 裁判は4月17日に最終弁論が行われる予定です。