警察署でカメラが捉えたのは、真っすぐに前を見つめる男。 田村和大容疑者(36)は酒店の倉庫に侵入し、人気の高級ウイスキーを箱ごと盗んだ疑いが持たれています。 犯行時間わずか5秒。 店の内部を知り尽くしたかのような田村容疑者。 実は今話題のスキマバイトを使って、この店で働いていたのです。 2024年7月、東京・港区にある酒店の倉庫で目撃されたウイスキー泥棒。 侵入するや否や段ボールをどかし、約2000種類ある酒の中から選んだのは入手困難なウイスキー。 それを箱ごと12本、合わせて約9万円分をわずか5秒で盗んだのです。 被害に遭った店のオーナー: 目もくれず一直線で行って、本当一瞬の出来事ですね。 事件が動いたのは半年ほどがたった2025年1月23日のこと。 36歳の田村和大容疑者が逮捕されました。 捜査関係者によると、盗んだウイスキーを買い取り店に持ち込み、現金に換えていたという田村容疑者。 なぜこの店を狙ったのか。 被害に遭ったオーナーには心当たりがありました。 被害に遭った店のオーナー: 田村(容疑者)っていう人間なんですけれど、以前うちで働いたことがあった。どこに何が置いてあるかを知った上での犯行。 実は田村容疑者、犯行の半年ほど前に6時間ほど、この店でスキマバイトの経験があったのです。 田村容疑者とオーナーの実際のメッセージのやり取りを見ると、「昨日はありがとうございました。また、是非宜しくお願いします」とスキマバイトの翌日にはしっかりとお礼。 その後もやり取りは続きますが、犯行前日には「お世話になります。8月はお盆などお休みありますか?」と店の状況を探るかのような連絡をしていた田村容疑者。 そこまでして犯行に及んだ訳は何だったのか。 調べに対し、田村容疑者は「株やギャンブルで多額の借金があって金に困っていた」と話しています。 警視庁は、余罪についても捜査しています。