フィリピンでまた「中国スパイ」逮捕 高解像度カメラで軍を監視か

中国人技術者らがスパイ容疑で逮捕された事件で、フィリピンの捜査当局は30日、さらに5人の中国人を逮捕したと発表した。フィリピン軍や沿岸警備隊(PCG)の船舶などの動きを監視し、機密情報を収集していたとしている。 国家捜査局などによると、容疑者は2023~24年にかけ、西部パラワン島で海軍の分遣隊が拠点を置く中部ウルガン湾や南部ブリルヤンの沿岸の賃貸物件に滞在。高性能監視カメラやドローンで軍やPCGの船舶などを撮影し、活動を記録していた疑いがもたれている。 パラワン州は南シナ海防衛の最前線を担うフィリピン軍西部司令部が置かれ、米軍の使用が認められている軍施設が2カ所ある。ブリルヤンから約30キロの離島バラバク島では、米軍が使用する大型滑走路や軍事物資の貯蔵施設が整備され、戦略上の要衝となっている。 見つかった監視カメラは高解像度で、夜間でも監視が可能な「軍用級」のもので、インターネットで遠隔操作やデータの送受信が可能だという。

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