大阪府東大阪市の山中で先月、切断された男性の遺体が見つかった事件で、同市や大阪市内の複数の防犯カメラにキャリーバッグを持った人物が1人で移動する姿が映っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。 遺体発見現場には特徴の似たキャリーバッグが放置されており、府警は死体遺棄容疑で逮捕した無職の大木滉斗(ひろと)容疑者(28)=大阪市中央区=が単独で、キャリーバッグに遺体を入れて運び遺棄したとみて、詳しい足取りを調べるとともに、殺人容疑も視野に捜査している。 大木容疑者は昨年12月28日ごろ、東大阪市山手町の空き家やその付近に男性の遺体を遺棄した疑いがある。 捜査関係者によると、大木容疑者と特徴の似た人物が同日夜、1人で大阪市内の駅周辺を歩く姿が防犯カメラに映っていた。キャリーバッグを持ち、金髪だったという。 その後、遺体発見現場の最寄りの近鉄額田駅で同じキャリーバッグを持った人物が電車を降り、山中の現場方向に歩く姿が、複数のカメラに映っていた。いずれも1人だったが、金髪から黒髪へと変わっていたという。 府警は大木容疑者が遺体を入れたキャリーバッグを電車で運び、発覚を免れるために金髪のかつらで変装していたとみている。 府警は4日、死体遺棄容疑で大木容疑者を送検した。引き続き遺体の身元確認を進めている。(田添聖史)