【02月05日 KOREA WAVE】韓国で「非常戒厳」宣布や弾劾局面において、保守支持層の結集が顕著に見られる。その中心にいるのは「愛国青年」と呼ばれる20〜30代の男性たちだ。保守支持層の存在感が高まり、与党「国民の力」の支持率が上昇する一方で、暴力的な抗議活動や法的限界を超えた行動が中道層の離反を招いている。 最近の世論調査では、20〜30代男性が保守陣営の重要な支持基盤として台頭している。YTNの調査(1月22〜23日実施)では、仮想大統領選対決で、最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)代表と与党候補が拮抗しており、20〜30代男性がユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領支持を主導していることがわかった。 保守化の背景には、ムン・ジェイン(文在寅)前政権への失望や、若い男性のフェミニズムへの反発が挙げられる。「若者は進歩派、高齢者は保守派」という従来の枠組みは揺らぎ、若者世代の中でも性別による政治的な分断が広がっている。 ユン大統領の弾劾案が可決され、逮捕状が執行される局面では、20〜30代男性が保守結集を主導。韓国ギャラップによると、2024年末に20〜30代男性の与党支持率は20%台だったが、2025年1月には30%台後半に跳ね上がった。 だが一部の若い男性は、保守的な影響を受けて過激な行動に走り、反発を招いている。1月19日未明、ユン大統領に対する拘束令状が発付された際、ソウル西部地裁で抗議していた若者たちが法廷内に侵入。90人が逮捕された。その半数以上が20〜30代男性だった。 これには政治家の責任も指摘されている。ユン大統領が抗議参加者を支持し、国民の力の一部議員が抗議団体に発言権を与えたことが、不法行為を助長したとの批判が出ている。 民主党はこの動きに対抗し、政策の柔軟性を強調している。20〜30代男性の支持を回復するために、具体的な政策を提示し、積極的に声を届ける必要性を認識している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News