不正に発券された新幹線チケットを組織的に販売か。チケット販売店を摘発です。 家宅捜索が行われたのは、東京都港区のJR新橋駅近くのビルに入るチケットショップ「チケットキャビン」3店舗です。 店の責任者・松村誠之容疑者(45)が捜索に立ち会っていました。 この店は去年11月、不正に発券された新幹線チケットを大量に安く買い取ったとして摘発された大阪の「チケットジャパン大阪駅前第3ビル店」の系列店で、大阪の事件ではすでに店長の風呂美弘被告(61)が逮捕・起訴されています。 事件全体の構図はこうです。窃盗グループが他人のクレジットカードで不正に購入された発券用QRコードを中国のSNS上から入手し、それを使って日本国内の駅の券売機でチケットを発券。 大阪の風呂被告のもとへ持ち込み売却していましたが、この不正発券された新幹線チケットが今回摘発された東京の店でも販売されていたとみられています。 警察は、「キャビン」グループによる組織的な犯行だったとみていて、去年4月、風呂被告から不正な新幹線チケット100枚を正規価格より3割以上安い値段で買い受けた疑いで、キャビン営業部長の木許志郎容疑者(53)と松村誠之容疑者(45)の2人を逮捕しました。 調べに対し木許容疑者は「風呂さんが勝手に送りつけて来ただけ」と容疑を否認しています。 不正発券の新幹線チケットをめぐっては警視庁や広島県警でも摘発が相次いでいて、JR東海によると、去年1月~9月だけで約8億7000万円の不正購入を把握しているということです。 全国のチケットショップで作る組合では… (日本チケット商協同組合・伊集院浩二理事長)「『いまはもうかればいいや』とやっていると結局だめになってしまうので、自分たちの業界をだめにするというか社会的に信用がなくなりますよね」 組合は、QRコード経由で発券された新幹線チケットは買い取らない運用に決めるなど対策を強化しています。