俳優の谷原章介がMCを務めるフジテレビ系「めざまし8」(月曜~金曜・午前8時)は7日、タレントの堀ちえみの公式ブログに大量のメッセージを送ったとして、警視庁が5日、東京都多摩市の容疑者の女(47)を偽計業務妨害容疑で再逮捕したことを報じた。女は、インターネット上に堀さんを中傷する書き込みをしたなどとして、侮辱と脅迫の疑いで逮捕されていた。 この事件を受け谷原はネット上の誹謗(ひぼう)中傷について「言葉ってすごい力あるじゃないですか?」と切り出し、ネット上の書き込みについて「嫌だと思ったらそこの場に何か書き込むじゃなく立ち去るべきだと思うんです」などと提言した。 谷原からネット上の誹謗中傷対策への見解を求められたコメンテーターを務めるタレントのカズレーザーは、自身が誹謗中傷対策をほとんどしていないことを明かし「谷原さんは、言葉に力ある、とおっしゃったんですけど、僕はあんまり言葉ってそんな力ないと思っているので。誰にも届いてないと思うし、届くケースって基本的にネガティブなとらえ方の方が多いと思います。どんな発言しても傷つく人はいるな、誰かに不快な思いはさせるな、とはどっかで思っているので、どっちかというとたたかれるというか何か反論があることの方が多い、マイナスなことの方が多いとは思っているので」などとコメントした。 この発言に谷原は「発信をしないってこと?」と尋ねるとカズレーザーは「発信をしても基本的にはポジティブなことが返ってくることよりは、その何倍もネガティブなことの方が返ってくるってのは、ある程度、覚悟というか意識はしています。それはどこかで教えるべきだと思います。世の中には敵の方が多いんだという考え方をどこかで持っていた方がSNSとかの使い方は、いいとは僕は思います」とコメントした。 これに谷原は「でも、それでいくと、一般の社会の中で言わないことをネット上で吐き出すような人たちが減らないじゃない?」と疑問を投げかけた。カズレーザーは「それを制限する方法がもっと必要だと思うし、提供する側がもっと考えるべきだと思うんですけど」とした上で「事実としてマイナスな言葉の方が多いんだってことが事実上あるので。それは、人を批判する権利とか何かを申す権利はあると思うんで、それが集合的に集まっちゃうことはどうしてもあると思う」と反論した。 谷原は「でも、批判する言葉と肯定する言葉、どっちが多いってことはなくて言葉は両方とも同数あると思うんです。あとは人間がどう使うかという問題であるから…」と返すとカズレーザーは「明らかにマイナスでしかない言葉を言うのは取り締まるべきだと思いますけど、とらえ方によってプラスかマイナスかって全然わからなかったりする。それを集まるとマイナスって思える瞬間はあるとは思う」と訴えた。 谷原は「それって誹謗中傷ってものが人によって、言った人、言われた人、それを横から見た第三者によって、ここは誹謗中傷だよね、ここは違うよねって線引きの難しさと一緒だと思うんです。僕なんか見ていて思うのは、そういったことを制度的なものだったりとか、法律でもいいし、運営側のルールでもいいけども、それで縛ろうとしても人間って絶対に縛れないと思うんですよ。一人一人の内心のあり方?どういうふうに僕は、ネット上、対面上、人が見てないところでどう行動しようかという個人の気持ちの持ち方なのかなと思います」と指摘した。 これにカズレーザーは「それはあると思います。どこまで温度をくみ取るかだと思います」と同意すると谷原は「そういった中、ネガティブな方に自分が引っ張られないことがとても大事だと思います」と提言した。2人の誹謗中傷を巡る議論は2分あまりに及んだ。