【ウィーン共同】ハンガリーで日本人女性(43)の遺体が見つかり、殺人容疑でアイルランド人の元夫が逮捕された事件で、警察は11日、女性からドメスティックバイオレンス(DV)被害の相談を受けたのに対応しなかったのは誤りとして、警官5人の懲戒手続きを始めたと明らかにした。 女性を支援していた弁護士らによると、女性は昨年8月と同11月、元夫にノートパソコンを盗まれたほか、殺害予告のような脅迫を受けたとして警察に相談したが、取り合ってもらえなかった。 地元メディアによると、警察は11日の記者会見で、捜査しなかったことを認め、謝罪した。 女性は子ども2人との帰国を希望。元夫に子どものパスポートを取られており、昨年夏ごろに在ハンガリー日本大使館に帰国手続きを相談した。 女性の遺体は1月29日、火災があった首都ブダペストのアパートで見つかった。警察は当初、失火とみていたが、女性の死亡に元夫が関与した疑いが浮上し、2月3日に逮捕した。