女児ら10人性的暴行男「眼鏡で無敵」「気持ちよくさせた」ゆがんだ主張も「詐病」と指弾

留守番をしていた小学生女児ら10人に対する性的暴行で18日、大阪地裁で無期懲役を言い渡された元病院職員、柳本智也被告(28)は、犯行前の被害者の行動確認を「探偵ごっこ」と称し、「眼鏡をかけると別の自分を演じられる」などと独自のゆがんだ主張を展開した。 法廷では身をすくめて謝罪を繰り返した一方、逮捕当時は「なぜ責められるのか分からなかった」とも述べた。別人格を持ち出した弁解については、精神科医から「詐病」と指弾された。 マスク姿で黒いダウンジャケットを羽織って出廷した被告。弁護側の席で「無期懲役」の言い渡しを受けると、しばらく呼吸を乱して肩を上下させ、うなだれた。 被告人質問によると、「探偵ごっこ」のきっかけは、高校生の頃。好意を寄せる幼馴染と偶然を装ってすれ違うためだった。 その後、対象は女児らに広がり、同年代の女性と交際しながら性的暴行を行ったのは全て女児。犯行を始めた当時は20歳の大学生だった。犯行時に名前や年齢まで聞き出しており、「全てを知りたいという支配欲があった」と説明した。 「夢や非現実的な世界に自分が潜り込み、無敵になった感覚」。普段着用しない眼鏡をかけることでこう感じたといい、女児らが痛がり泣き叫んでも「嫌がっている、傷つけたという認識はなく、気持ちよくさせたと思っていた」とした。また犯行後に女児がどういう行動を取るのかに興味があり、行動を確認し続けたケースもあった。 被告は犯行を動画に収め、後日に見返していた。しかし「自分がやったことではなく、アダルト動画の作品を見ている感覚」で、動画を見ても犯行時の詳細な記憶は戻らないと主張。逮捕当時も「なぜ責められるのか分からなかった」と不満を抱いたという。 ただ「別人格」「記憶が抜けている」といった被告の説明について、精神鑑定を行った精神科医は、解離性障害や統合失調症を「詐病だ」と断じていた。

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