物件を探している不動産デベロッパーらを探す情報屋、土地の所有者に仕立て上げるキャスティング担当、各種証明書類を偽造するニンベン師、そして、犯罪チームを率いるリーダー……Netflixドラマ『地面師たち』は詐欺師グループによるなりすまし犯罪の手口を克明に描き出し、大きな話題となった。「事実は小説よりも奇なり」というが、『地面師たち』のベースになった「積水ハウス地面師詐欺事件」をも上回る巨額の資金を、「なりすまし」を使って外資系金融から詐取した男がいる。懲役15年の実刑判決を受け、14年の服役を経験した『リーマンの牢獄』(講談社)の著者・齋藤栄功氏に、フリーライターの池田道大氏が話を聞いた。【前後編の前編】