「前でも後ろでもなく横に立ちたい」性被害者のためのウェブサイト立ち上げた女性 自身も過去に性被害

「性被害を受けている人が相談しやすい社会をつくりたい」と、ウェブサイトを立ち上げた女性がいます。 彼女自身も、過去に性被害にあいました。 被害者が、周りからの心ない言葉に傷つくケースも多いといいます。 「相談するのは弱いことじゃない、とても強いこと」 多くの人が周囲に申告しづらい「性被害」。 相談しやすい環境をつくるためにメッセージを発信しています。 ■就寝中、見知らぬ男から性的暴行を受けた 卜田素代香さん(仮名・20代) 「体だけ貸してくれたら怖いことしないからみたいなこと言われてそこから何もできないと言うか」 自身が受けた性被害について今回、取材に応じてくれた卜田素代香さん(仮名)。 卜田さんは6年前自宅で就寝していた際、侵入してきた面識のない男に性的暴行を受けました。 卜田素代香さん(仮名・20代) 「『しばらく外で見張っているから誰か呼んだらすぐわかるから』とか警察に行かないように(言われた)。殺されるかも知れないし言うこと聞くしかないという状況でしたね」 ■PTSDを発症 好きな仕事も退職 卜田さんはその後、PTSDを発症。治療が終わったあとも朝まで眠れない日が1年近く続き、好きだった仕事も退職せざるを得ませんでした。 卜田素代香さん(仮名・20代) 「家の中でも帰宅したときにドアを開けるのがすごく怖くて、全部の部屋のドアとかを慎重に開けて、誰もいないよなというふうに確認して」 ■「相談すると報復されるかもしれない」感じた恐怖 「相談すると報復されるかもしれない」。 それでもなんとか勇気をふり絞って警察に被害届を提出。 その後、30代の男が逮捕。 懲役10年の判決が言い渡されました。 ■「こうすればよかったのに」きつい言葉 卜田さんが法廷に立ち、「日常的に性暴力が存在しても、二次被害をする人間がいても何もできない」と訴えました。 性被害後も心ない周囲の対応で再び傷つけられる「二次被害」をおそれ、誰にも相談できなくなるケースがあると話します。

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