広島市安佐南区のコンビニで客をナイフで突き刺すなどしたとして殺人未遂と暴力行為法違反、銃刀法違反の罪に問われた住所不定、無職の被告(77)の裁判員裁判の公判が26日、広島地裁であり、検察側は懲役12年を求刑し、結審した。判決は3月3日の予定。 検察側は論告で、「人を殺して死刑になりたい」という逮捕後の供述を挙げ、内田被告に「強い殺意があったのは明らか」と指摘。助けを求める被害者に攻撃を続けたとし「無差別の犯行で、極めて悪質」とした。 これに対し、弁護側は「明確な殺意はなく、精神障害が影響していた」と主張し、懲役3年6月が相当と訴えた。 起訴状などによると、被告は昨年3月19日昼、店内にいた女性客の足をナイフで突き刺すなどしてけがを負わせ、女性店員と別の客の計2人にナイフを示し「殺す」と脅すなどした疑い。