昨年8月、福井県福井市の商業施設「ベル」の宝飾店で多数の貴金属が盗まれた事件で、福井や愛知など9府県警の合同捜査班は2月27日、建造物侵入と窃盗の疑いで愛知県一宮市生まれの住所不定、職業不詳の男（29）ら3人を再逮捕した。 ほかに再逮捕したのは、名古屋市西区、無職の男（29）と、岐阜県羽島市生まれの住所不定、無職の男（29）。福井県警捜査1課は3人の認否を明らかにしていない。 3人の再逮捕容疑は他の者と共謀し、昨年8月19日午前2時5分ごろ、福井市のベルにある宝飾店「TAKEUCHI」に侵入し、指輪やピアス、ネックレスなど287点（時価計4576万1929円相当）を盗んだ疑い。 同課によると、ベルの入り口のガラスを工具類で割って侵入し、店舗のショーケースを破壊して貴金属を盗んだとみられる。犯行時間は2～3分だったという。他にも共謀者がいるとみて調べている。 合同捜査班は別の窃盗容疑などで男ら7人を昨年10月に逮捕。各地で盗みを繰り返す広域窃盗団とみて、交流サイト（SNS）などを通じてつながる匿名・流動型犯罪グループ（匿流）との関連も視野に全容解明を進める。犯行には偽造したナンバープレートを付けた乗用車を使用しており、県内でもこの窃盗団が関与しているとみられる被害が計10件ほど確認されている。