体重が増えることへの恐れから、食事の量を極端に制限する「拒食症」や大量の食べ物を詰め込むように食べてしまう過食症などの「摂食障害」。 同時に「クレプトマニア=窃盗症」を発症するケースもあります。 罪を繰り返す元受刑者の女性は、4度目の服役の際、「刑務所から出さないで」と刑務官に懇願しました。 ■体型が気になり16歳で「拒食症」、18歳で「過食嘔吐」に 依存症からの回復を支援する施設で暮らす50代の元受刑者の女性。 元受刑者の女性(50代) 「また万引きします。家族を苦しめます。これ以上子供とか親を苦しめたくないです。このまま刑務所にいた方が楽なんで、刑務所にいさせて下さいって」 4回目の服役中、刑務官に「刑務所にいさせてほしい」と懇願しました。 女性は、10代半ばから自分の体型が気になりはじめ、16歳になったころ「拒食症」に。 その2年後には、大量の食べ物を詰め込むように食べて吐く、「過食嘔吐」になりました。 初めて万引きをしたのは20歳になったころです。 ■20歳「お金が続かなくなりパンを1個盗った」 元受刑者の女性(50代) 「食べ吐きするのにお金が続かなくなって、ふとしたことでお店でパンを1個お店でとったんですよね。食べ吐きするための道具を手に入れるために窃盗は仕方がないことというふうに考えが変わってましたね。食べ吐きは問題ない。万引きさえしなければ。でも食べ吐きがあるってことは万引きやっちゃうんですよね」 ■結婚・出産後も「過食嘔吐」と「万引き」 22歳で結婚し、3人の子供も生まれた元受刑者の女性。 31歳で離婚した後、「過食嘔吐」と「万引き」はさらにエスカレートしていきました。 初めて被告人として法廷に立ったのもこのころです。 ■執行猶予のついた有罪判決 その帰りに万引きした 元受刑者の女性(50代) 「判決が懲役1年と執行猶予が3年ついたんですよ。もう2度としないでくださいと担当の検事さんからその日言われて、はい分かりましたって帰ったんですよ。その日に万引きしたんですよね。帰りにね。うわべでは『やりません』とか『悪いことしましたごめんなさい』って言っていたんですけど、腹の中では全くやめる気なかった。どうやればうまくいくだろうかって」