〈行動を猛省する日々〉…違法駐車容疑の元時津風親方「本誌へ語っていた協会退職の真相」と土下座写真

送検のため、警察署から出てきた大柄な男性。集まった多くの報道陣に対し驚いたような表情を見せると、顔を伏せるように護送バスに乗り込んだ――。 警視庁神田署は2月27日までに、偽造有印公文書行使の疑いで元時津風親方の坂本正博容疑者(51)を逮捕した。坂本容疑者は、時津海のしこ名で活躍した十両優勝2回、技能賞4回の元有名力士。偽装した標章を使い、違法に駐車していたとされる。 「逮捕容疑の事件は2月5日午前9時半過ぎに起きました。東京都墨田区内で、カラーコピーした『駐車禁止除外指定車標章』を車のダッシュボードに置き路上駐車していたとされます。同章は身体の不自由な人を対象に都道府県の公安委員会が交付し、提示していれば駐車規制が免除される。 都内では偽造したような標章で頻繁に路上駐車している車があるという通報が相次ぎ、警察は捜査を進めていました。坂本容疑者は『知り合いから借りてカラーコピーしました』と容疑を認めています。逮捕した神田署は、坂本容疑者が違法駐車を繰り返していたとみています」(全国紙社会部記者) ◆「酒もタバコもやらない実直な男性」 元神奈川県警の刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「取材で坂本容疑者に会ったことがありますが、酒もタバコもやらない実直な男性です。ただ、今回の犯行に深い考えがあったとは思えません。偽造した標章は身体の不自由な人のためのもので、たいがい病院やリハビリ施設などの近くに車が停められます。 元力士のような大柄で屈強な男性が標章を置いた車から出てきたら、相撲ファンでなくとも『おやっ?』と不審に感じるでしょう。病院などが近くにない場所なら、なおさらです。もし反社会的勢力から標章を借りていたり、知人にまた貸ししていたら坂本容疑者の罪はさらに重くなります」 坂本容疑者は’21年2月、新型コロナ対策のガイドライン違反で日本相撲協会を退職している。不要不急の外出が禁止されていたにもかかわらず、『週刊文春』(同年2月4日号)に雀荘や風俗店通いを報じられたのだ。 本誌は退職後に坂本容疑者をロングインタビュー(同年6月18日号)。当時は〈不祥事はもう起こさない〉と、再起を誓っていたのだが……。退職の真相が明かされた、坂本容疑者との主な一問一答を以下に紹介する。 ◆〈溜まっていたんですよ……〉 ――現在(取材時)はどうしているのですか。 〈部屋を出て、都内で一人暮らしをしています。自分の浅はかな行動を猛省する日々……。支援者の方々を回り退職した経緯を説明し、身体がなまらないよう家でトレーニングをしています〉 ――『週刊文春』に雀荘通いが報じられました。 〈本割が終わった後、赤坂(東京都港区)にある知人の事務所に行っていたのは事実です。そこは雀荘の認可を受けていますが、雀卓が1台あるだけ。一般の人は受け入れていません。仲間うちで麻雀をしたことはありますが、報道された場所中はやっていない。雑談して食事をしただけです〉 ――風俗店については……。 〈恥ずかしながら通っていました。当時は妻との関係がギクシャクし、急性膵炎にかかり入院生活のストレスもあった。いろいろ溜まっていたんですよ……〉 ――『週刊文春』の報道後、スグに退職届を相撲協会へ提出しましたね。 〈過去にも2度(野球賭博への関与、コロナ禍でのゴルフ)規律違反をしていますからね。ケジメをつけようと覚悟しました。届を提出後、部屋の2階に力士たちを集め報告。『退職になると思う。申し訳ない』と謝ると、シーンとしていました〉 取材では、ファンや部屋関係者にお詫びしたいと土下座姿(関連写真1枚目)まで披露した坂本容疑者。今回の逮捕により、当時の〈猛省〉が本気だったのか疑われる結果になってしまった。

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